行政書士の資格は、
- 一般的な資格よりも難しい
- 合格率は10%前後しかない
- 法律系の資格の中では比較的、難易度が低い
というように言われていますね。
法律系の資格(弁護士、司法書士)に比べてれば、確かに難易度が低い資格になりますが、
簿記や宅建、FPと比較すると非常に難易度が高い資格とも言えます。
合格率が10%前後というのも、難易度の高さを表わしていますね。
では、『行政書士試験に合格』するために必要な勉強時間はどれくらい必要なのでしょうか?
個人のブログや、ユーキャンやフォーサイトのような通信講座では『合格に必要な勉強時間』がバラバラで、実際の勉強時間がわかりにくく感じると思います。
ということで、
行政書士合格に必要な勉強時間について、まとめていき紹介していきます!
独学で行政書士に合格するための勉強時間
まずは、独学で合格を目指す場合に必要な勉強時間について紹介していきます。
非常に難易度の高い試験ですが、絶対に独学では合格できないというわけではありません!
時間をかけて、効率的に勉強できれば十分に合格を目指すことができます!
独学での勉強時間の目安
独学といっても、
- 法律関係の勉強は完全に初めての人
- すでに法律関係の仕事をしている
- 法律系の他の資格を取得している
このように、独学で勉強始める人でも、条件は様々です。
目安としては、
完全な初学者 | 800~1000時間 |
すでに法律系の仕事をしている | 300~500時間 |
法律系の資格をすでに取得している(知識がある) | 400~500時間 |
完全な初学者が独学で行政書士に合格するためには、約1000時間も必要になるんです。
毎日3時間勉強をしても、1年近くの勉強期間が必要となります。
1年かけて、じっくりと勉強して力を付けていく必要があり、独学で合格を目指す難しさを感じますよね…。
一方の、すでに何らかの形で法律系の知識がある人は、約半分の勉強時間でも合格が目指せると言えます。
というのも、
行政書士の勉強内容は、
第177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
不動産に関する物権の得喪および変更は、不動産登記法(平成16年法律第123号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
初めて、法律系の勉強に触れる人にとっては、非常に読みにくいですし、専門用語や難しい言葉が使われていてわかりにくいんです。
ある程度、法律の勉強をしたことがある人にとっては、慣れがあるので、初学者よりも読みやすくなるため勉強時間が短くて済むんですね。
また、すでにもっている知識と、行政書士で勉強する内容が被っている部分があるのも、勉強時間を短縮することにつながります。
最短でどれくらいの勉強時間で合格できる?
ぶっちゃけ、ピンキリと言うしかありませんよね。
- これまでの学歴
- 仕事の内容
- 法律系の所持資格の有無
例えば、法学部出身で、弁護士を目指していたような人にとっては、行政書士の試験は簡単にクリアできてしまうでしょう。
また、すでに法律関係の仕事で10年以上働いていて、実務経験も豊富な人も勉強時間はかなり短縮することができます。
そして1番悲しいのが『頭の良さ』によるってことです。
学生時代を思い返してみると、『コイツ、めちゃくしゃ天才やん!ありえん』って人がいたと思います。
塾にも行かず、勉強をしている様子がないのに、なぜが成績はトップクラス!
こんな人は、行政書士試験もサクッと合格してしまうでしょう。
とはいえ、初学者でも効率的に勉強すれば大幅に勉強時間を減らすことも可能です。
具体的な方法は後述しますが、目安として~250時間ほどの勉強時間でも合格を狙うことが可能です!
通信講座を利用した場合の勉強時間の目安は?
初学者が独学で勉強する場合、約1000時間が必要とされていますが、
通信講座を利用した場合は、どれくらいの勉強時間で合格することができるのでしょうか?
フォーサイトの通信講座の目安は初学者で500時間!
独学で1000時間と比較すると、半分の時間で合格を目指せますね!
この500時間の内訳は、
- テキストなどを使った基礎知識:120~150時間
- 過去問を中心にした問題演練:120~350時間
ざっくりとした内訳ですが、最短で240時間を想定していることがわかります。
また、この時間配分を見るとわかる通り、『過去問などの練習問題』が行政書士合格のためのポイントになってくるんです!
とにかく過去問などの練習問題を解くことに加えて、わかりやすい解説も重要になります。
行政書士試験は年に1回しか実施されず、しかも合格率は10%と難関試験です。
1年目は独学、2年目は講座を利用して合格という人も多く、トータルの勉強時間を考えると、1000時間を超える人も多いんです。
ユーキャンなどの通信講座は勉強時間が公開されていない?
行政書士の通信講座はたくさんありますね!
通信講座の中でも有名なのが、
- フォーサイト(イチオシ)
- ユーキャン
- スタディング
です。
フォーサイトについては、前述した通りですね!
ユーキャンは、
- 完全な初学者は1000時間
- 法律の知識がある人は500~600時間
としており、ユーキャンの通信講座を使った場合の勉強時間については、調べることができませんでした。
スタディングについては、『行政書士合格のためには最低1,000時間が必要』としているだけで、詳しい勉強時間については明確にしていませんでした。
共通して言えることは、
『独学は1,000時間が必要』というだけでしたね。
このように見てみると、フォーサイトがハッキリと『通信講座を使った場合の勉強時間』を明確にしているのには好感が持てますね!
限られた勉強時間を、効率的にする方法!
行政書士を受験する人の多くは、社会人です!
社会人は、学生に比べて勉強時間を確保するのが非常に難しく、計画通りに勉強が進まないこともあります。
限られた勉強時間でどれだけ効率的に勉強できるかで、合否に影響します!
また、『いかにして勉強時間を確保するか』も重要なポイントになります!
スキマ時間を有効活用する!
ひと昔前までは、勉強といったら机に向かって教科書とノートを広げてやるもの!ってイメージがありましたが、今はスマホだけでも勉強することができます。
Google検索で調べて勉強したり、電子書籍を購入する。
また、YouTubeを使って勉強するなど、ちょっとした空き時間にスマホ1つで勉強することだってできますね!
社会人が毎日2時間以上のまとまった勉強時間を確保するのは難しいことです。
通勤時間や昼休み、家事・育児の合間などを使い、勉強時間を稼ぐことが大切です!
通信講座を利用すれば、『eラーニング』で効率的に勉強することもできるので、通信講座を利用しようと考えている人は積極的に活用して、勉強時間を確保していきましょう!
ポイントを絞って勉強する
科目名 | 配点 | |
法令 | 憲法 | 28点 |
行政法 | 112点 | |
民法 | 76点 | |
商法 | 20点 | |
基礎法学 | 8点 | |
政治・経済・社会 | 28点 | |
情報通信・個人情報保護 | 16点 | |
文章理解 | 12点 | |
合計 | 300点 |
上表は、行政書士試験の配点ですが、明らかに『行政法』と『民法』の配点割合が大きいことがわかります!
極端な話、配点が8点しかない基礎法学の勉強に力を入れても、たとえ満点でも8点しか稼ぐことができません!
配点を考えた勉強をしていくことで、効率的に勉強することができますし、合格に近づくこともできます!
意外な落とし穴!一般知識が難しい!
法律の勉強だけしていれば行政書士に合格できるわけではありません!
『一般知識』という科目があり、これがなかなかの曲者です!
たとえば、平成30年試験では、
放送または通信の手法に関する次のア~オのうち、主としてアナログ方式で送られているものの組み合わせとして、妥当なものはどれか?
ア AMラジオ放送
イ 公衆交換電話網
ウ ISDN
エ 無線LAN
オ イーサネット
こんな感じの問題が普通に出題されるんです!
配点としては、56点しかなく、全体の中でも大きくはありませんが、『一般知識』で40%以上の点数が取れないと、他の科目が満点でも不合格になってしまいます。
この一般知識を勉強するといっても、出題範囲が広すぎますし、56点しかない配点です。
独学で勉強する場合は、民法や行政法などの法律の知識よりも『一般知識』がネックになる可能性があるんです!
『ぶっちゃけ運じゃね?』って思うのもわかります!
独学で一般知識の勉強をするには勉強時間がいくらあっても足りませんし、56点しかない配点にそこまで勉強時間を割くのは非効率です!
通信講座を利用すれば、このような一般知識についてもカバーしているので、勉強時間を効率的に短縮することができますね!
まとめ
行政書士に合格するために必要な勉強時間は、
- 初学者が独学する場合は、800~1000時間
- 経験者が独学する場合は、300~500時間
- 初学者が通信講座を利用する場合は、240~500時間
独学で勉強する場合の1,000時間は、ハッキリ言って絶望的ですが、通信講座を利用した場合は最短で240時間で可能なのは希望が見えてきますよね!
まずは、試験日までにどれくらいの期間があって、毎日どれくらい勉強できるのか?どれくらい勉強しなければならないのか?を把握することから始めましょう!
勉強時間はあくまでも目安です!
自分が納得して、試験に合格できるという自信がつくまで、とことん勉強していきましょう!